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2010年1月20日 (水)

のっけからフランチャイズを意識した飲食店はつぶれる

20100120191337

先日、ふらりと入った飲食店が、もんのすごくマズくて、驚いた。
店内は、まるでフランチャイズ店のように、内装が作られていて、メニューも、看板も、きっちりとデザインされている。安心感ただよう見た目なのだ。しかし、料理はまったく安心できない味だった。

切ない。実に切なくなる。お店をひとつ作るのって、すごく大変なことなのに・・・・この店は・・・・確実に・・・・・つぶれる。うーん。切ない。幼少のころ、父の明和電機の倒産を経験したことがあるだけに、事業の失敗の悲壮感は、身に染みる。

なんで、こういう店になってしまったのか?自分なりに考えてみた。

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まず、オーナーが、のっけから「フランチャイズ」を意識してるのが、そもそもの間違いだと思う。フランチャイズは、十分な資本を持つ企業が、マーケティングと、徹底した流通管理と、完璧なCIデザインによって、作り上げるものだ。そこにかかるコストは、他店舗展開によって、分散される。一店舗しかない店では、それができない。

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しかし、そこを無理をして、内装やメニューや看板のデザインを外注のインテリア・デザイン業者に頼む。これも大間違いで、「自分に店のデザインのビジョンがないから、人に頼む」ということをやってしまってる。メニューなんて、墨と筆でヘタクソでも自分の字で書いてもらった方が、よっぽどおいしそうに見えるのに、「ふぉとしょっぷ」とか「いらすとれーたー」を使う。そういうものを見ると、

お前は、お正月にはじめてパソコンで年賀状を作ったお父さんか!

と思ってしまう。これは、僕らクリエーターもはまりがちなミスだ。既存のアプリケーションで、きれいに作ったものは安心な気がする。しかしそれはけっして人を感動させることができない。

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一事が万事だ。そういう「どこかで見たことがある、安心なもの」を組み合わせて、あたかもフランチャイズ店のように見えるお店を作りあげてしまう。そういう店は、お客さんに「おいしい料理」を食べさせたいのではなく、「お店のビジョン」を食わせようとしているのだ。そこに、お客さんは、ズレを感じる。

それで料理がおいしければ問題はないのだが、フランチャイズを意識してなのか、レトルトとか冷凍とかの手抜き感がチラリと見えたりする。それが大問題なのだ。なぜなら

「同じ料理なら、既存のフランチャイズ店の方が、安くて、うまい」

からである。一店舗しかない店なら、一店舗なりの個性の出し方があるはずだ。それを最初から捨てて、いきなり過酷な団体レースに飛び込むのだから、勝てるわけがない。

店をフランチャイズのように見せたいオーナーは、どこかで、「本当の自分を隠している」と思う。それが大間違いだと思う。

料理とは、もっとも原始的な人間の欲望につながる、泥臭いものだ。そしてお母ちゃんの味ではなく、わざわざ外食でそれを食べにいく、というは、コックやオーナーの「人間性」を食いに行くということだと思う。そこで、自分を隠して飾り立てたものを出されても、ただ、ただ興ざめだ。二度とは行かない。

外食産業は、不況だといいます。でも食べにいく価値があれば、お客は絶対にいきます。重ね重ね、一店舗だからできる個性的な戦略を、たててほしいものです。













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コメント

・・・・と、書き終えたところで、ツイッターにリンクを張ろうとおもったら、・・・落ちとるがな!!

はじめまして、しがないデザイン屋です。
まさにこういう「1軒きりの飲食店」のCIやSPをよく作っております。


イメージも何もなく「とりあえずちゃんとしたお店らしい感じに」という、
「コンセプトまでデザイナーに丸投げの店」は長続きしないですよね。

こっちもどうしていいかわからないので、デザインも
テンプレにのっとる=フランチャイズっぽくなる危険性大。
フランチャイズの野望がなくてもそうなっている可能性はあります。


逆に「こうじゃなきゃヤダ!」と「デザインの知識もないのに
ミリ単位までガチガチに指示するような店」もキツイですが、
やりたいことがはっきりしているぶんまだマシなような気がしております。


結局「やりたいことがはっきりしていて、なおかつ専門外のことは
その道のプロにある程度任せる度量のある店」が最強かと。

まぁ、やりたいことに「料理へのこだわり」が含まれていなければ
また話は別なのでしょうけれども。

要約すると、「まずかった。2度と行かない」
という1行でいいですか?


土佐さんの考察はいつもわかりやすく、面白く、お昼のあいまなどいつも拝見させていただいています。

今回、土佐さんがツイッターで「一店舗しかないのに、のっけからフランチャイズを意識した内装、看板やメニューのデザインなどをした飲食店は大抵潰れる。」とつぶやかれているのをみて、単純に、どんなデザインのことだろう?つぶれるのはデザインのせいなのか?と疑問に思いましたが、納得しました。

たしかに、料理屋が料理にこだわりがなければ元も子もないですね。
イラストレーターや印刷機、冷凍やレトルトなど保存技術が発展して、
誰でも一定のものが作れる今、求められるのはやはり個性ですね。

勉強になります。
ありがとうございました。


デザイナーの方も、「未知なる提案」をもらったほうが、燃えますもんね。

「フランチャイズ展開」を意識した店ではなく、「フランチャイズ展開しているチェーン店みたいな内装」を意識しているマズイ店という話しですね。
最後まで読んでやっと理解しました。
ただ、フランチャイズとは「店舗運営ノウハウ提供業」とか「のれん貸し」という事業だから、必ずしも大きな資本は必要ないんじゃないですか?
実際に、コンビニでは店舗物件はオーナ所有も多いです。
資本の少ないフランチャイズ企業もかなりあります。
この店は単に、幅広い客層をターゲットにしたから内装にこだわっただけなのでは?
ま、確かに味が第一ですよね。

フランチャイズは『内装』や『味』というだけでなく、裏にもっと大きな『戦略』があるので(企業的戦略…多数の企業が絡んでることも多いでしょうし☆)『うまい』んだと思います。


それを個人のお店で真似たり対抗すると『よっぽどうまくやらないと』フランチャイズ展開している店には太刀打ちできない…


まして『内装だけフランチャイズ風に小綺麗で広いお客様層をねらってみました☆』的なことになると最悪…


だったらまず飲食店の命である『味』にこだわれよ!!!
基本を忘れるな!!!


…というお話のような気がします…
(違ったらスミマセン☆)


しかし接客業で飲食が一番大変ですよね…(泣)

全てに凄い行き届いたお店に入ると感動したりします。


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